ギガフォトン

沿革

ギガフォトン株式会社は、コマツとウシオ電機のエキシマレーザ事業を統合した合弁会社として2000年に設立された若い会社ですが、両社が培ってきたレーザ製品技術開発における長年の経験と実績を継承しています。

コマツのレーザ技術の歴史は、エンジンの燃焼診断にCARS(Coherent Anti-Stokes Raman Spectroscopy:色素レーザ=Dye Laser)を用いたシステムを発売した、1980年までさかのぼります。これ以降、コマツはエキシマレーザの研究開発に移行し、1985年には日本初のエキシマレーザ装置KLE-630を発売、1987年には世界初の露光用エキシマレーザKLE-630Sを発売しました。

東京大学物性研とコマツでKrF,90Hzエキシマレーザを共同開発
1984年 東京大学物性研とコマツでKrF,90Hzエキシマレーザを共同開発
(出典: 日本工業新聞)

コマツは1996年にエキシマレーザ事業部を発足後、1997年には栃木県小山市にエキシマレーザ生産工場を設立。同年に量産型1 kHz KrFエキシマレーザ KLES-G10K(現G10Kシリーズ)を発売しました。1998年には、2 kHz KrFエキシマレーザ G20Kシリーズを発売し、日本・アジア地域を中心に順調にシェアを伸ばしました(1999年当時の露光用エキシマレーザ市場シェアは世界2位)。

一方、ウシオ電機は1997年に、水銀ランプにつづく露光用光源としてエキシマレーザの開発を開始、1999年には4 kHz ArFエキシマレーザを発表しました。

2000年に、露光用エキシマレーザ市場の競争が激化する中、日本のエキシマレーザ技術を統合し、商品力・顧客サポート力を強化すべく、コマツとウシオ電機がエキシマレーザ事業を統合、合弁会社としてギガフォトン株式会社を設立しました。コマツとウシオ電機はかねてより、日本の技術研究組合「超先端電子技術開発機構(Association of Super Advanced Electronics Technologies; ASET)」のF2リソグラフィプロジェクトにおいて協力関係にあったこともあり、急速な事業統合が実現したものです。

創立以後、ギガフォトンは2001年に4 kHz ArFエキシマレーザG40Aシリーズ、2002年に4 kHz KrFエキシマレーザG40Kシリーズを発売し、日本をはじめアジア市場を中心に、露光用エキシマレーザを供給・サポートしています。ギガフォトンのG40Kシリーズは好評をいただき、アジア地域のマーケットシェアを大幅に拡大しています。

2004年末には、来るべき液浸ArF露光に対応する、インジェクションロック方式ArFエキシマレーザ GT40Aを発表しました。さらに、ArF露光の次世代候補(NGL)となるEUV露光の開発においては、現在「技術研究組合極端紫外線露光システム技術開発機構(Extreme Ultraviolet Lithography System Development Association; EUVA)」の開発に参加し、露光用光源の開発において、重要な役割を担っています。

エキシマレーザ技術の歴史とギガフォトンの沿革(年表)

1970 世界で初めてエキシマレーザ発振に成功(ソ連)
1980 コマツ、CARS(Coherent Anti-Stokes Raman Spectroscopy)を応用したエンジン燃焼診断システム発売
1985 コマツ、KrFエキシマレーザKLE-630(日本初のエキシマレーザ装置)発売
1987 コマツ、KLE-630S(2 W):世界初の露光用KrFエキシマレーザ発売
1988 Lambda Physik社が露光用エキシマレーザ市場に参入
1989 Cymer社が露光用エキシマレーザ市場に参入
1992 コマツ、KLES-G6(600 Hz, KrF, 6 W)発売
1995 コマツ、KLES-G7(600 Hz, KrF, 7.5 W)発売
コマツ、KLES-G1A(400 Hz, ArF, 1 W)発売
1996 コマツ、エキシマレーザ事業部発足
1997
コマツ、エキシマレーザ生産工場を小山に設立
コマツ、KLES-G10K(1 KHz, KrF, 10 W) 量産型KrFエキシマレーザ発売
ウシオ電機、露光用エキシマレーザの研究開発開始
1998 コマツ、G20K(2 kHz, KrF, 20 W )発売
1999 ウシオ、4 kHz ArFエキシマレーザ発表
2000 ギガフォトン株式会社設立
2001 ギガフォトン、G40A(4 kHz, ArF, 20 W )発売
2002 ギガフォトン、資本金を50億円に増資
2003 ギガフォトン、G40K(4 kHz, KrF, 30 W)発売
2004 ギガフォトン、GT40A(4 kHz, ArF, 45 W)発表
2005 ギガフォトン、GT60A(6 kHz, ArF, 60 W)発表
2006 ギガフォトン、GT61A(6 kHz, ArF, 60 W)発表
2007 小山に新棟オープン
ギガフォトン、GT62A(6 kHz, ArF, 90 W)発表
2008 ギガフォトン、米国子会社「Gigaphoton USAInc.」を設立