1.レーザアニール

*レーザアニールとは何でしょうか。

アニールとは、表面を加熱後、冷却して材料表面を変態させるプロセスで、炉やランプでの加熱や、レーザアニールなどの方法があります。レーザアニールは文字通りレーザを用いて行うアニールのことで、表面を急加熱して自己冷却することができ、かつ、そのプロセスを大気中で行う事ができます。レーザアニールの基本装置構成は、レーザビームを集光レンズで集光させスキャナやステージで材料表面を走査させる構成となっています。

*液晶製造用レーザアニールとは何でしょうか。

液晶パネル基板のシリコン(Si)膜にレーザを照射して低温で加熱し、ポリ-シリコン(p-Si)結晶に改質することです。

*なぜレーザアニールが必要なのでしょうか。

もともとは炉で高温加熱してp-Si化を行っていました。しかし、高温加熱することで基板が熱の影響を受けたり、時間が掛かりすぎる等の課題があります。レーザアニールによる低温加熱は、材料表面を急加熱して自己冷却することができるため、炉による高温加熱での問題を解決しました。

*レーザアニールにはどのような効果がありますか。

トランジスタの駆動部分は通常、アモルファスシリコン(a-Si、非晶質半導体)層で形成され、電子の移動する速さ(移動度特性)が0.5程度で駆動されています。 LTPSプロセスによりa-Si層をp-Si層に改質すると、移動度100以上での高速な駆動が可能となり、パネルの高精細化に対応することができます。

*ラインビーム方式とマルチレンズアレイ方式の違いは何でしょうか。

現在のGen8(ガラスパネルサイズ)世代まではラインビームを使ってガラス基板の上のSi膜前面を照射してアニールしています。近年、固体レーザの発展もありYAGレーザによるマルチレンズを使った極小アニールの開発も進んでいます。これは本来トランジスタ内のみアニールを行うため効率的にエネルギーを使うことができるプロセスとして注目されています。